脱完璧主義

　オーバーワークが原因でうつ病になった私。勝手にがんばって潰れたのか、それとも潰されたのか。どちらにせよ、完璧主義な性格は直した方がいいらしい。

　以前読んだ古市憲寿氏（社会学者）の『楽観論』（新潮新書）にこんな一文があった。

　「完璧主義という思想は罪だと思う。なぜなら、本当に『完璧』なものなどあるのか、という話になるからだ。（中略）仮に『完璧』に見えるものがあるとすれば、それはいくつもの条件や制約の上に辛うじて成立しているに過ぎない。（中略）『完璧』は概念としてしかあり得ないのだろう。」

　確かに、何をもって「完璧」とするのか。ともすると、自己満足の世界に陥ってしまうこともある。95点の出来まできたが100点を目指してあと５点にこだわる、というように。他人から見たらその５点がどう映るのか。そもそも100点は“自分にとっての100点”であって、テストのように“誰にでも共通の100点”ではない。

　なので、特に仕事に関しては妥協も必要だろう。

　自分なら100点を取れるという幻想も捨てよう。

　低ストレスな生活を目指して。